クハガタ茶会 四
朗読  『きみの砦から世界は』より  小山伸二

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薄茶

茶器 籠地棗 籐吾作
茶杓 銘「九雲 」
茶碗 黒楽 銘 「クハガタ」
二 黄伊羅保平茶碗「女郎花」小堀宗明銘
替 安南染付
替 唐津井戸 西岡小十作
替 黄瀬戸 馬盥

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御茶  「珠の白」 柳桜園詰
菓子 飛鳥文明の古代チーズ「蘇」蜜香製  唐木銘々皿
亭主 清水宗雀

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濃珈琲

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珈琲「ペルーチャンチャマイヨ」
中国白磁小茶碗
珈琲杓 銘「驟雨」 公長齋小菅製 
珈琲カクテル「覚醒と酩酊」薩摩黒千代香
菓子 「南蛮渡来の黄金」蜜香製 
時代チッペンデール銀皿
亭主 小山伸二

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器コーディネート 山田英幸
Special thanks to Hirokazu Okano,Yasumichi Maruyama,
Akiko Yamada and Ritsuko Watanabe.

麻布ウグイスにて開催されたクハガタ茶会について、以上四回にわたって記録しました。
茶事というものが、一杯のお茶を愉しんでいただくために茶室や道具を設え、お懐石を用意するものだとしたら、クハガタ茶会は、一冊の詩集のためにありました。朗読の後の、お薄と濃珈琲は余韻を愉しむ時間だったかもしれません。
珈琲は詩人の、自家焙煎。ペルーチャンチャマイヨ。超深煎りのあまくとろりとした珈琲にあわせた 「南蛮渡来の黄金」にはペルーの塩がしのばせてありました。
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# by favoriteworks | 2014-07-21 23:11 | others
クハガタ茶会 三
点心席
蜜香製フィンガーフード

五橋 発泡純米酒 ねね

岐阜 根尾谷より 鮎のおこわ
クリームチーズとアボカドの酒粕漬け 木の実を添えて
涼やかなトマトのコンポート
自家製山葵バターと鴨のカナッペ

藍柿蔦の葉形小皿
備前皿 横田祥子作
時代ショットグラス 仏蘭西

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藍柿蝶形小皿
木賊文硝子皿 保谷製
時代銅版人物文小猪口 阿蘭陀

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オリジナルカクテル「涼」 蜜香製

蜜香の村木美沙の料理は常に「色」を感じさせる。
今回は緑陰の涼やかな緑。

岐阜根尾谷の天然鮎は父親がこの日のために釣ったものだという。
水を注ぐ青竹も切り出してくださった。温かな心に触れ、その暮らしに想いを馳せる。

青梅のように見えるのはグリーントマト。ペパーミントと花椒の香るシロップ。
鴨のスモークは蜜香のスペシャリテ。自家製の山葵バター、ここにも緑が潜む。

カクテルはウォッカをベースに、柑橘と胡瓜を使った甘くないもの。

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器  山田英幸
季節と、料理と、息をあわせる粋な演出。
古いもの、美しいものを眺め、触れ、愛でて扱う愉しみを惜しみなく。

会記 手拭い  福井邦人
一期一会の茶会の、手もとに残る、記念の品として。
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# by favoriteworks | 2014-07-21 12:03 | others
クハガタ茶会 二
掛物 
寝暮画  クハガタ図


夏草・虫籠飾り 銘「鍬香」

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お軸と虫籠は、詩集の装幀をした福井邦人(nebo design)の制作。

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虫籠。クワガタはお軸のほうに、出て行ってしまったようです。
でも、かわりに何か、置かれています。

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それは灰をならす小さな鍬。
香鍬よりは大きいようだけれど、
クワガタの不在を表しつつ、かたちもまた、それに似て。
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# by favoriteworks | 2014-07-21 11:20 | others
クハガタ茶会 一
詩集『きみの砦から世界は』(小山伸二 思潮社)出版記念茶会

平成二十六年文月二十日
於 麻布ウグイス

虫籠の鍬形が、記憶の絵日記を
ギリギリと斜めに横切って行く夏に。

拙い言葉に緑蔭を吹き抜ける一服と
暗闇の中で目覚めた一杯を添えて。

寄付

垂水温泉水 青竹水筒 
時代木桶 硝子汲出 籐茶托 籐盆

詩人の故郷鹿児島の、それは甘い水でした。
青竹は料理人の父親がこの日のために切りだしました。
茶事では白湯を出しますが、夏の午後だから
つめたい水とおしぼりをお出ししよう、ということに。
器は第一線で活躍するアートディレクターの私物をお借りしました。
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# by favoriteworks | 2014-07-21 11:02 | others
11月の茶花
<1>

椿(西王母)
萩(照り葉)

<2>

つわぶき
吉祥草
椿

<3>

灯台(どうだん)つつじ
椿(初嵐)
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# by favoriteworks | 2011-11-28 16:47 | 観る、読む
刹那
「わたしは、あなたと永遠に会えなくなる前の刹那、
ここで、こうしてあなたと共に、過ごしています」

ずっと心のなかにあったそれが
気体が液体に、固体に変化するみたいに
とうとう言葉になり、明け方の夢にこぼれ出た

うれしいときにも、かなしいときにも、
怒っているときにも、どんなひとと会うときにも
この言葉を抱いていると、やさしい、静かな気持ちになれるのです









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# by favoriteworks | 2011-11-17 10:39 | 想う
裏返る現実
10年まえに読んだ本を読み返していたら
好きな箇所は変わらずそこにあったけれど
忘れてしまっていたのか、そのときは気にとめなかったのか
あらたに好きな箇所を発見して、おもしろかった。

現実とその外側、や、日常とその外側、は靴下とおんなじで、
簡単にくるっと裏返る。
そうすると、それまで現実だと思っていたものが突然
非現実になり、非現実だと思っていたものがあっけらかんと
現実になり、日常だと思っていたものがいきなり非日常になり、
非日常だとばかり思っていたものが堂々と日常になるわけで、
それはもう驚きとか困惑とかいっている場合ではすでになく、
おっと、と小さくつぶやいて、あとはもうまるで何もなかったか
のようにそれを受け入れるより他にない。
ちょうど、夢からさめたときのように。
私は、現実や日常がくるっと裏返る、あの瞬間を愛している。

『泣く大人』江國香織

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# by favoriteworks | 2011-11-16 22:21 | 観る、読む
Ripples and Angels
さざ波・・・天使たち・・・
雲に名前をつけながら、たのしく歩く。

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# by favoriteworks | 2011-11-14 21:20 | 散歩
逆さ虹を観た午後
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目のまえで起こっている現象に夢中になる
逆さ虹を観た午後

逆さ虹は、Circumzenithal arc(環天頂アーク)といって
雲の中に浮かぶ六角形の氷晶が、プリズムのようになって
虹のような光の帯が現れる大気光学現象のひとつなのだそう。
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# by favoriteworks | 2011-11-13 23:55 | 散歩
Nightfall
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過去は夕闇、未来は暗闇
いつもその境目にいて
いつかどこかで、は夢の話
たしかなのは、今ここだけ









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# by favoriteworks | 2011-10-24 09:52 | 想う
語りかける花
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そのほか日本の美術をはじめ、今まで掘り下げられることのなかった
井戸がぐんぐん深くなってゆくような卓抜した文明批判、時には
度肝を抜かれ、時を忘れて私は一滴もこぼすまいと伺った。
人は何十年交際したからといって、ただ三回だからといって、
その方から受けたものの大きさ、深さは測れるものではない。

「瀉瓶三滴」より

歌人早川幾忠を偲んだ「瀉瓶三滴」は、最初に端を折ったページ。

それならば私は、色が混じり合うことを拒み、互いに補色し合い
助け合おうとしている色の法則性に従順でなければならない。
人もまた、他者との、かかわり合いにおいて他と混同することなく、
互いに調和を作り出してゆくことを、それは示唆しているのかもしれない。
「織色」より

縦糸の色と横糸の色を他者との関わり合いに例えた「織色」は
次に端を折ったページ。

感想などはまだ言葉にならない。ただ毎晩ベッドの上で読んでいる。
繰り返し、読んでいる。

染織家、志村ふくみさんの『一色一生』に続く随筆集
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# by favoriteworks | 2011-10-22 23:37 | 観る、読む
10月の茶花
<1>

芙蓉(ふよう)
縞葦(しまあし)
水引草
花柳
白い花(未詳)

<2>

槿(むくげ)
水引草
藪蘭(やぶらん)
縞葦(しまあし)
花柳

<3>

吾亦紅(われもこう)
不如帰(ほととぎす)
水引草
そりだこ(泡立ち草)
白竜胆(しろりんどう)
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# by favoriteworks | 2011-10-21 23:30 | 観る、読む
花を贈る人
花を贈るのが上手な人は女でも
どこか男前なところがある。

運転の仕方とか、服の趣味とか
人を喜ばせる方法とか
ひとりの時間を愉しむところとか。

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# by favoriteworks | 2011-10-20 23:27 | 想う
Birds
鳥の絵葉書をテーブルに並べて
さっきから眺めている

言葉をひとつも書かずに投函しても
想いが伝わるような気がしている

「鳥のルートとはそうしたもの
常に沈黙ではじまる」
(ashes and snow)

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# by favoriteworks | 2011-09-27 15:58 | 想う
legni e spezie
花の香りより好きなのは、木の香り。
それも少しだけスパイシーなのが
肌寒くなる季節の愉しみ。


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# by favoriteworks | 2011-09-23 22:22 | others
9月の茶花
<1>

芙蓉(ふよう)

<2>

槿(むくげ)
水引草
藪蘭(やぶらん)
縞葦(しまあし)


<3>

槿(むくげ)二色、ひとつは蕾
千両(まだ青い)
藪蘭(やぶらん)実つき
水引草





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# by favoriteworks | 2011-09-22 16:24 | 観る、読む
月夜の晩に
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暗い路地に灯る小さなあかりに惹かれて
十五夜の晩に訪れた料理屋さんは
古民家を再生させた近所の異界。
昭和の空気。
夢だったのかも。

もう一度行ってみたら、廃墟だったりして
朝、夫が呟いた。

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# by favoriteworks | 2011-09-12 23:11 | food
Forrest Rain
キールズのForrest Rainが廃番に。森に降る雨。
好きな名前と香りがひとつ、この世から消えた。


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# by favoriteworks | 2011-08-31 22:07 | 纏う
DeadSee, 2005 / Siglit Landau
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横浜トリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOURで
その螺旋に引きずり込まれるように、立ち尽くした。
イスラエルのアーティスト、Siglit Landau(シガリット・ランダウ)
の夢のように美しい映像作品、DeadSee(死視)の前で。

水面に浮かべられた500個のスイカが、250メートルのコードで繋がれ、
渦を描き、作家ランダウ自身も螺旋の層の中に閉じ込められるように
浮いている。渦は次第にほどけていき、最後は青い水面だけが残る。

ただじっと見入っていた。この自然なフロート感覚は、Dead Sea(死海)
の塩分によるものだ、Dead SeaとDeadSee、同音異義のおもしろみを
感じながら見入っていた。タイトルの意味するところはまだわからない。

伸ばした手の先にある割れたスイカの美しい赤が強く印象に残る。
「傷ついて、赤く、剥き出しの、わたしのように」とランダウは言う。

DeadSee, 2005 / Siglit Landau


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# by favoriteworks | 2011-08-19 23:40 | 観る、読む
盗まれたレンブラント
「盗まれたレンブラント作品を教会で発見
犯人は盗難が大きなニュースとなったため、
売却するのも難しいことに気付いたのではないか」
米ロサンゼルス CNN (2011.8.17 10:42)


のニュースに、べつの想像をしてしまった。

それは、盗み出したレンブラントの絵画を、
癌に侵された妻のベッドの上に掛けた男、
リチャード・ナーワルの話。

彼は妻と一緒に過ごした人生のひとこまひとこまを綴った手紙を
毎日のように妻に宛て、郵便局へ出しに行った。

毎朝手紙が届くと、ふたりはレンブラントの下に横になって、
声をそろえて読んだのだった。
すると一通ごとに、日ごとに妻はよくなっていき、一年後に
元気を取り戻したという。
そして366日後、ブライダルヴェールのシルクで包まれた絵画が
美術館へ送り返された。

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それはコルベールのashes and snow 『手紙で綴られた小説』
のなかの、わたしが気に入っている話のひとつです。

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# by favoriteworks | 2011-08-17 16:40 | 想う