語りかける花
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そのほか日本の美術をはじめ、今まで掘り下げられることのなかった
井戸がぐんぐん深くなってゆくような卓抜した文明批判、時には
度肝を抜かれ、時を忘れて私は一滴もこぼすまいと伺った。
人は何十年交際したからといって、ただ三回だからといって、
その方から受けたものの大きさ、深さは測れるものではない。

「瀉瓶三滴」より

歌人早川幾忠を偲んだ「瀉瓶三滴」は、最初に端を折ったページ。

それならば私は、色が混じり合うことを拒み、互いに補色し合い
助け合おうとしている色の法則性に従順でなければならない。
人もまた、他者との、かかわり合いにおいて他と混同することなく、
互いに調和を作り出してゆくことを、それは示唆しているのかもしれない。
「織色」より

縦糸の色と横糸の色を他者との関わり合いに例えた「織色」は
次に端を折ったページ。

感想などはまだ言葉にならない。ただ毎晩ベッドの上で読んでいる。
繰り返し、読んでいる。

染織家、志村ふくみさんの『一色一生』に続く随筆集
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by favoriteworks | 2011-10-22 23:37 | 観る、読む
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