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野性
人間の教養とは、野性を失うことではなく
野性を洗練させることなのだ

『伊都子の食卓』
岡部伊都子
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by favoriteworks | 2010-04-29 23:25 | 観る、読む
昼の月
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駐車場で昼間の薄い月を観た

夕食の買い物をして帰る
ありふれた日常が

写真に撮って切り取ると
非日常のようになる

あたりまえだと思っていた日々が
奇跡のようなときだったと
後で気がつくみたいに
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by favoriteworks | 2010-04-27 20:08 | 想う
ミロを好きな作家の言葉
世界のあちこちのホテルでのひとときを綴った
伊集院静氏の著書を読んでいて、心に残った言葉。

私がミロの少年時代の絵を仕事場に置いているのは、
丁寧、誠実の周辺に仕事の本質があると思っているからだ。
要領のいい者は、最初何か得をするかもしれないが、
要領が良くなくても、たとえ初めのうちは遠回りになっても、
ひとつひとつ丁寧に仕事にむかう者のほうが、最後には
かがやくものと出逢うのではなかろうか。


『作家の愛したホテル』伊集院静

*ミロ  スペインの画家、ジョアン・ミロ
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by favoriteworks | 2010-04-26 22:04 | 観る、読む
車のドアノブに
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大人になってから
トカゲを見なくなったが
やもりにはよく出くわす。
それも、意外なところで。

どこにいたって、意外なのだけれど。

この間は、車のドアノブで休んでいた。
息をのんで、それからじっと見る。
そっと手にのせて、逃がしてやる。
やわらかくて、うつくしい、小さきもの。

やもりは、家守、または守宮と書く。
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by favoriteworks | 2010-04-25 19:02 | others
真剣に遊ぶこと
白洲正子の本が、さまざまな引き出しをつくった。
まだ空っぽに近い、引き出しだけれども。

職人への尊敬の心。その手を見つめる目。
尽きせぬ好奇心。とことん歩いていって、踏み込む取材。
美しいものの追求、あるいは追究。
学ぶこと。気づくこと。そして、真剣に遊ぶこと。

『名人は危うきに遊ぶ』『遊鬼』
が、わたしは好きだ。

最近持ち歩いているのは
『日本のたくみ』『草づくし』。

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『夢幻抄』、『日月抄』、『雨滴抄』、
『風花抄』、『独楽抄』等々の、装丁も美しい随筆集は
何度も読んでいるのに持っていない。
いつか、揃えたいと思っている。

真剣に遊ぶための、参考書として。
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by favoriteworks | 2010-04-24 01:00 | 観る、読む
コントラストの美しさ
日本家屋の、薄暗い部屋の中から
四角く縁取られた表の緑を見る。

陰影礼讃。

ただ自然にあるがままではなく
効果を計算し、設えてあるのだろう。
その窓に、しばし見惚れる。
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by favoriteworks | 2010-04-23 00:57 | 観る、読む
武相荘で感動したこと

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何年前になるかわからないけれど
随分前に雑誌で見かけた、その郵便受けの

〒 しんぶん

の文字が印象的で、すっかり心を奪われてしまった。

武相荘の郵便受けのsign(看板)。
それを作った人がどんな人であるか、
知りもしなかった頃に。

その頃、夫がアメリカの農家にあるようなsignの
リプロダクションや、木の箱などの作品をつくって
遊んでいたので、こういうの素敵ね、と見せて話して
いたことを覚えている。

このたび武相荘を訪れ、その新聞受けを見ることができた。

そして、あらたに感動し心躍ったのは、部屋に置かれていた
「次郎が正子のために作ったブラシ入れ」の木箱だった。
正確には木箱に書かれた文字だった。

Hope She will be MORE TIDY!

これは夫に話さなくてはと、その言葉を心に焼き付けて
暗唱しながら、面白おかしい気持ちで武相荘を後にした。

(なんて思ったり書いたりしている場合ではないでしょう
あなたは、と言われそうだけれど)

わたしはきちんと片付けるのが上手でなくて
たびたび夫に注意を受けている。

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by favoriteworks | 2010-04-22 23:48 | 観る、読む
文楽人形
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文楽人形に造詣が深く、戦災にあった文楽座に人形を貸し出すなどして、
復興を助けた松谷辰造さん所縁の人形を見せていただいた。

そして、いまはひっそりと静かにしているこの人形が、
活き活きと表情豊かに言葉を語った時代、
その周りにいた人々のことを、文楽通信で拝読した。

こういう人形でわたしが思い出すのは、子供の頃大好きだった
NHKの人形劇『新八犬伝』(テープが残らない時代のこと、
観ることはもう叶わない)であって、文楽じたいは観たことが
ないのだけれど。

またひとつ興味の扉が開く。
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by favoriteworks | 2010-04-19 23:08 | 観る、読む
ゆっくりほころぶ
気温の低い、肌寒い日が続いたおかげで
ゆっくりゆっくりほころんでいった桜も
そろそろ見納めです。

凍える日も、陽射しの日も、風雨の日も、
きものを着た日も、犬たちと遠出した日も、
今年の桜はたっぷりと、ゆたかでした。

また来年。

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by favoriteworks | 2010-04-13 18:19 | 観る、読む
すぐそこの遠い場所
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毎年春になると、外の通りから門越しに眺めを愉しんだ
桜のある家の人から誘いを受けて、今年は内側、
花と同じ高さにある窓から、眺めを愉しむ。

この日は他にも目的があった。
大学教授の父親が、居間で開催していたサロンを
父亡き後は娘たちが人を集め、講師は持ち回りで
自由なテーマで何年も継続しているという、
そんな文化交流への参加だった。

そこに集う人たちの話は、
外から眺めていたのとは異なる、内からの花の眺めが
新鮮だったのと同じくらい、ひろく深い、未知の面白さ。
それはすぐそこの、遠い場所。
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by favoriteworks | 2010-04-10 22:16 | 想う