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Things to be Happy about
by favoriteworks
竹流し
京都から二条若狭屋の竹水羊羮が届く。
母の親友が御供にと送ってくださった。

水に濡れた青竹の香り。
竹の筒底に錐で穴をあけて
つるりと流し出す涼やかな水菓子。
みずみずしい小豆の透明な甘味。

わたしは母がこれを家族みんなに分けて
行き渡ったのを確認してからゆっくり
黒文字などを使って食べる様子を
思い浮かべている。

もうじき八朔、土用稽古といそがしくする
母の素敵な親友に、これから手紙を書く。

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# by favoriteworks | 2011-07-31 14:47 | food
金魚
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露路の池に遊ぶ金魚

玄関に掛かったのれんに
写しとられたような金魚

夏の客を愉しませる設え

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# by favoriteworks | 2011-07-30 16:22 | others
まなざしの記憶 だれかの傍らで


肌理


距離

本の題名とその中に並ぶ章の題名に惹かれて買い求め
その日の電車の供とした。

他人の思いや感情を想像する力は、
誰かとともに食べる中で育まれていくという。
味わうというのはとてもプライベートなことだから。

というようなことが書いてある。
自と他を意識する。覚悟する。

だれひとりもが望むもの。
それはじぶんという存在が祝福されてあることだ。
おまえなんかいてもいなくてもいいという顔をされるほど
辛いこと、悲しいことはない。
ひとは誰も、ここにいるのはじぶんでなくてもいいのではないか
という想いから、死ぬまで解き放たれることはない。


あなたが生きていてくれてよかった
と思うとき、人は花を贈るという。
咲くこともしぼむこともふくめて、
いのちのしるしとして。

独りの感覚。心地のいい寂しさ。
自と他を意識した末に確認する
親しいひとへの想い。

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『まなざしの記憶 だれかの傍らで』写真:植田正治 文:鷲田清一
/ 阪急コミュニケーションズ







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# by favoriteworks | 2011-07-27 22:04 | 観る、読む
日々の100
松浦弥太郎さんの愛用する100の品。
知らないものもあれば、よく知るものもあった。
どれも気持ち良さそうなものだと思った。

松浦さんのNYやサンフランシスコ、
アメリカの田舎の話を読むといつも、
空気の匂いが変わるのを感じて目を閉じる。
わたしもそこにいたかもしれないと思う。

全体を通して何か、とても共感してしまったのは
自分と好きなものが似ている、ということではなくて
好きになる過程、あるいは条件のようなものが似ている
ということ。

誰がそれをつくったか、デザインしたか、
あるいはどのような縁でそれを入手したかといった
ものの奥に存在する人とのつながりを大切に想っているところ。
たった一枚の紙切れでさえも。

好きな一文。

本を読むことは独りで旅にでることであり
旅をすることは独りで本を読むことである


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『日々の100』松浦弥太郎/青山出版社
# by favoriteworks | 2011-07-25 00:28 | 観る、読む
台所の窓から見た花火
ゴーヤーチャンプルーを食べていたら
花火の音が聴こえた。
夫があっと言ったので、ふりかえる。
台所の小さな窓から、何軒もの家越しに
ささやかな花火見物。

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# by favoriteworks | 2011-07-23 22:33 | 観る、読む